先月読んだ本
イラストレーション・コントロール:伝えたい相手に届くタッチの描き分けテクニック
が素敵な本だったのでご紹介します。
イラストレーション・コントロール: 伝えたい相手に届くタッチの描き分けテクニック
書籍情報
著者:藤田 翔
出版社 : 誠文堂新光社 (2016/11/8)
発売日 : 2016/11/8
著者について
藤田 翔
イラストレーター。多摩美術大学卒業。 大学卒業後、イラストの製作を始める。 リアルなイラストからシンプルなイラストまで多くのタッチを持ち、 daucyu、CREA、TRANSIT、anan、Number、BRUTUSなどなど、 多くの雑誌から引っ張りだことなっている。 与えられたテーマを、発表する媒体のTPOに合わせて描き上げるのを得意としている。
引用:Amazon
本の内容
本書では、センスの良いすこしラフなイラストを、クライアントの要望などに合わせ
「複数のタッチを用いて様々な手法で表現」できる描き方・発想法を紹介。
単にイラストを描く技術の紹介だけではなく、モチーフを決める際のコツやアイデアを拡げ、
オリジナルイラストとして成り立たせるためのイラストをコントロールする方法を伝授します。引用:Amazon
この本を読んだ理由
まずは表紙のイラストに目を奪われました。
中をパラパラとのぞいてみると、これまでお仕事で描かれたイラストがたくさん載っていて、見るだけで楽しい気分になりました。
読んでみた感想
イラストレーターの藤田 翔さんの頭の中をのぞき見することができる本でした。
藤田さんはいろいろなタッチの絵を描くことができるイラストレーターさんです。
イラスト描いている人が一度はぶつかるのではないかという、「タッチを統一させたほうがいいのか問題」ありますよね?
藤田さんはどれかに絞るのではなく、複数のタッチをうまく使い分けています。
複数のタッチがあると仕事を依頼したときにどのタッチのイラストで描いてくるのかわからず不安、という意見を聞いたこともあります。
ですが藤田さんは、ブログやSNSで複数タッチのイラストを載せることでその問題を解決しています。
自分のイラストを発信することで、クライアントさんも「このタッチでお願いします」とお願いしやすくなりますよね。
SNSから有名企業とのお仕事に繋がるなんて夢がありますね。
また、藤田さんはラフ画の段階でかなり完成形に近づけているそうです。
クライアントさんと同じ方向を見れているのか早い段階から確認することができてお互いに安心して仕事を進められそうです。
どのようにアイディア出しをしているのか、どのように思考をまとめているのか、自分らしさをどこに混ぜ込むか、配色はどのように考え決めているのか、などなど。
依頼を受けてから納品するまでの藤田さんの思考が、たくさんのスケッチとともに描かれていて非常に興味深く読むことができました。
プロってやっぱすごいわー!って思います。
この本が書かれたのが、藤田さんがイラストレーターとして活動しはじめてから3年、といのも驚き。
その短期間で有名雑誌や書籍などに多くのイラストが掲載されるとは。
仕事以外で描きためているスケッチ帳も見応えあり!でした。
こんな方にオススメ!・イラストのタッチが複数あり悩んでいる
・イラストレーターになりたい!
・アイディアが思いつかない・・・
・イラストの依頼を受けたけどどうやって進めたらいいかわからない
まとめ
イラストがたくさんでどの絵も魅力的。
イラスト集としても楽しめるし、イラストレーターの仕事術をガッツリ学ぶこともできる本です。
藤田さんはクライアントさんの求めていることをしっかりと理解し、それに答えつつ自分の要素も織り交ぜる、職人さんだな、と感じました。
イラストレーターとしてのきっかけはブログからだった、と書かれていて、発信することって大事だな、とあらためて思いました。
興味のある方、ぜひ読んでみて下さい!